レシピ編 (その1)
山々に新緑の光る頃、琵琶湖にはウグイ漁が盛んになります。昔から、湖畔に住む住民は鮒と同じようにウグイをなれ鮨にしてきました。
この時期になりウグイがたくさんとれると、近所の主婦たちが助け合って作ります。
★ウグイのなれ鮨の作り方:
- ウグイのうろこを取る。腹を切り内臓を取り除いて水洗いする。
- 樽に魚を1列に並べて魚が見えないくらい塩を振る。この行程(魚・塩)を繰り返し漬けて最後に重石をする。(約3ヶ月ほど塩押しをする)
- 夏の土用に塩を捨てて、魚を美しく水洗いして、水分を取る。
- ご飯を炊く。(20匹に1升の割合)ご飯を冷ます。
- 樽にご飯を敷いて清酒を振りかけ、魚を並べて、前回の塩漬けと同じように交互に漬けて重石をする。(夏場なのでしっかり蓋をする。)(約100日すれば、ご飯とともに魚も食べられます)
- ご飯を捨てて魚をきれいに水洗いして水分を取る。酒の粕、みりん、白砂糖を好みに合わせて混ぜ、その中に魚を漬ける。(1か月くらいで食べられる)
きれいに洗って きれいに並べて漬け込む
琵琶湖固有種のビワマスは琵琶湖の深いところにいます。初秋の頃、産卵のために河川に上ってきます。雨と一緒に上ってくるので「アメノイオ」とも呼ばれています。
大きな鍋で、姿のまま、新米と炊きあげるという豪快な漁村(郷土)の料理です。
あめの魚(ビワマス) 正 500g (1kgのもの1尾)
米 3合 酒 少々
醤油 カップ1/4
酒 大さじ1 具 人参 50g
みりん 大さじ1 ごぼう 50g
昆布だし 干ししいたけ 10g
青ネギ 2本
作り方:
- 魚のうろことぬめりを取り、内臓とエラを取りきれいに洗う。炊飯器に入る大きさに切る。卵があれば別に取っておく。
- 米は洗ってザルにあげ水気をきる。(30分おく)
- 人参と水にもどした椎茸は千切り、ゴボウはささがきにして水に浸ける。ネギは小口切りにする。
- 炊飯器に、米と調味料と昆布だしを入れ、③の具と①の魚を乗せて炊きあげる。
- スイッチが切れたら小口切りの青ネギを入れる。
- 蒸らし終わったら骨を取り、魚をほぐし、さっくりと混ぜる。
※魚のうろこやヌメリに生臭さが残ります。最初の処理をしっかりして、水気を拭き取ってから冷蔵庫に入れておきます。また、ゴボウやネギが魚臭さを消してくれます。
※魚好きの方は、野菜を入れず魚だけを炊き込むご飯もおいしいです。